日本臨床外科学会雑誌
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症例
上腸間膜動脈の三次元再構築が診断に有用であった小腸軸捻の1例
林谷 康生栗栖 佳宏赤木 真治湯浅 吉夫
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2018 年 79 巻 1 号 p. 102-105

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抄録
症例は81歳,男性.2年前に胃癌に対して胃全摘,Roux-en-Y法再建の既往あり.夕食後に激しい上腹部痛が出現し,自制不可となり救急搬送された.腹部造影CT検査で小腸壁の肥厚と腸間膜の脂肪濃度上昇を認め,三次元再構築で上腸間膜動脈の捻転が描出され小腸軸捻と診断して緊急手術を施行した.開腹すると乳糜腹水が貯留し,挙上空腸の背側を小腸が左から右へ嵌入したPetersen's herniaのため小腸軸捻となっていたが,整復すると壊死はなくPetersen's defectを閉鎖して手術を終了,術後7日目に軽快退院した.本症例はCTの断層像のみでは診断困難であったが,上腸間膜動脈の三次元再構築が診断に有用で必要に応じて追加する必要がある.
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© 2018 日本臨床外科学会
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