日本臨床外科学会雑誌
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症例
Bevacizumab投与後に胸壁穿通をきたした局所進行乳癌の1例
内田 史武矢野 洋松本 恵大坪 竜太永安 武
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2018 年 79 巻 11 号 p. 2226-2229

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抄録
症例は41歳,女性.右乳房の腫瘤と疼痛を主訴に前医を紹介され,右乳房に17cm大の腫瘤と著明な浮腫,皮膚結節を認め,腋窩に6cm大のリンパ節を認めた.穿刺吸引細胞診では硬癌,ER(-),PgR(-),HER2 score3であり,遠隔転移を認めなかった.cT4dN3cM0,cStage IIICの診断で,前医で2カ月間化学療法を行われるもPDであり,当科へ紹介となった.その後,複数レジメンにわたる化学療法と局所コントロール目的の放射線照射が行われるも,局所の進行,他臓器転移(肝,骨,肺)が出現し,当科での治療開始後13カ月でbest supportive careの方針となった.間もなくして右胸壁が穿通をきたした.呼吸状態は安定しており,在宅加療希望で退院し,1カ月後に永眠した.胸壁穿通をきたした局所進行乳癌は極めて稀であり,文献的考察も含めて報告する.
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© 2018 日本臨床外科学会
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