日本臨床外科学会雑誌
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症例
転移性精巣腫瘍を契機に発見された原発性小腸癌の1例
大田 多加乃濱洲 晋哉工藤 亮小西 小百合西躰 隆太間中 大
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2018 年 79 巻 12 号 p. 2443-2447

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抄録
転移性精巣腫瘍は極めて稀な疾患であり,その原発巣の多くが消化器癌であるが,中でも小腸癌は発生頻度が低い.今回,本邦で初めての報告となる転移性精巣腫瘍を契機に発見された原発性小腸癌の1例を経験したので,文献学的考察を加えて報告する.症例は70歳の男性.右精巣腫大を認め,前医を受診した.右精巣腫瘍の診断にて右精巣摘出術を施行された.病理所見は腺癌であり,精査加療目的に当院紹介となった.画像上,腹膜播種結節と小腸腫瘍を指摘された.経過中にイレウスを発症し,イレウス解除を兼ねて小腸部分切除術を施行した.病理組織学的検査より,原発性小腸癌,転移性精巣腫瘍と診断された.術後は遺残病変に対してmFOLFOX6療法を開始した.画像上,局所再発ならびに播種結節は指摘されず,術後1年経過した現在も化学療法継続中である.
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© 2018 日本臨床外科学会
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