抄録
症例は29歳,女性.2014年4月,分娩直後より右上腹部に腫瘤が出現し,精査加療目的で当院紹介となった.超音波・CT・MRIで右腹直筋内から発生し,36×12mm大,紡錘形,辺縁は不明瞭な腫瘍を認め,腹壁デスモイドを疑って手術を施行した.腫瘍の辺縁から約2cm以上のsurgical marginを確保し,腹直筋前鞘を含めて切除した.筋膜に緊張がかからないように,component separation法で修復した.病理診断では,デスモイド・エストロゲンレセプターは陰性だった.術後2日目に退院.術後3年経過した現在,再発は認められない.