日本臨床外科学会雑誌
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症例
術前3D-CTにて安全に胸腔鏡下経横隔膜的切除した直腸癌術後腹膜播種の1例
根津 賢司石田 直樹向井 直樹友藤 克博今井 良典梶原 伸介
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2018 年 79 巻 4 号 p. 735-739

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抄録
症例は74歳,男性.直腸癌と同時肝転移に対し腹腔鏡下低位前方切除後,二期的に開腹にて肝S5,S6部分切除を施行した.経過中のCTにて右肺下葉S9に12×10mm大の結節と横隔膜直下の肝外側に11×9mm大の結節を認め,肺転移・肝転移が疑われた.術前に術中体位の左側臥位にて画像解析装置SYNAPSE VINCENTを用いた3D-CTを施行し,胸腔鏡のポート位置と横隔膜の切開部位を設定した.手術は胸腔鏡下に右肺S9部分切除を行い,続いて横隔膜術中エコーにて肝外側結節の位置を確認し,その直上で横隔膜を小切開し,結節を摘出した.横隔膜は非吸収性2-0糸計6針にて結節縫合閉鎖した.病理組織学的検査にて直腸癌肺転移および腹膜播種と診断された.直腸癌術後の肺転移巣と横隔膜下肝外側の腹膜播種に対し,3D-CTを用いた術前の胸腔鏡シミュレーションを行い,経横隔膜的により安全な両結節の切除が可能であった.
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© 2018 日本臨床外科学会
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