抄録
46歳の男性,黄疸を主訴に当院を受診.十二指腸乳頭部に腫瘍を認め,内視鏡的乳頭生検にて腺管状・蜂巣状・策状に増殖する腫瘍細胞を認めた.免疫染色にてchromogranin A・synaptophysin・CD56がいずれも陽性,Ki-67 indexは90%以上であり神経内分泌癌(NEC)と診断し,手術を施行した.術後病理診断にて最終的に乳頭部原発の大細胞神経内分泌癌(LCNEC)と診断した(Adc腫瘤潰瘍型 T3aN1M0 fStage IIB).術後は補助療法を行わず経過観察としたが,術後3カ月で肝転移・リンパ節転移再発を認めた.Cisplatin+etoposide療法を開始したが,4コース後にはPDと判定.Gemcitabine+S-1療法へ変更するも,4コース中に癌性腹膜炎のため入院となり,術後11カ月で癌死した.乳頭部原発のLCNEC診断例は国際的にも稀少であり報告とした.