日本臨床外科学会雑誌
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症例
精巣静脈より中心静脈路を確保した慢性偽性腸閉塞症の1例
片野 匠森嶋 計木村 有希近藤 泰雄
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2018 年 79 巻 6 号 p. 1220-1225

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抄録
慢性偽性腸閉塞症(chronic intestinal pseudo-obstruction:CIPO)の根本治療は確立されておらず,TPNは必須である.今回,20年来のTPN患者に対して経精巣静脈的にCVカテーテルを留置しえたため報告する.症例は59歳の男性.40歳時にCIPOに対して小腸瘻造設術が施行された.その後もカテーテル関連血流感染症(catheter-related bloodstream infection:CRBSI)のため入退院を繰り返しており,今回もCRBSIのため緊急入院となった.感染のコントロール後にCVルートを模索したが主要血管が閉塞していたため,代替路として精巣静脈からのカットダウン法を行った.局所麻酔下に左鼠径部切開を行い,左精巣静脈から腎静脈を経由して下大静脈まで16G CVカテーテルを挿入した.TPN再開後,約半年間経過良好である.
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© 2018 日本臨床外科学会
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