抄録
症例は28歳の男性.上腹部痛を主訴に当院を受診した.腹部単純CT検査で腸回転異常症,中腸軸捻転症を疑ったが,胃から上位小腸の拡張が軽度であったため保存的加療目的で入院とした.入院後2日目の腹部造影CT検査でSMAとSMVの走行が左右逆転しており,腸回転異常症,nonrotation typeと改めて診断し,圧痛が継続し同様の既往歴を有するため,同日腹腔鏡下Ladd手術を施行した.術後経過は良好で術後6日目に退院し,再発を認めていない.腸回転異常症の術前診断にはCT検査と病歴聴取が重要で,術前診断できていれば低侵襲手術としての腹腔鏡下Ladd手術が有用であると思われた.