抄録
非浸潤性乳管癌(DCIS)は年々増加しており,その臨床病理学的因子を検討し,悪性度に応じた治療および経過観察が提案されている.今回,当院で手術にて確定診断のついた,DCIS84例の超音波像をJABTSの乳房超音波診断ガイドラインに従って6型に分類し検討した.超音波像と核グレードとの対比では,充実性腫瘤像を示した40例のうちGrade1の症例が80%を占めたのに対し,乳腺内低エコー域を示した28例ではGrade2,3が50%を占め,その中でもGrade3が43%を占めた.また,超音波像とKi67との対比検討では,Ki67陽性割合が20%以上の症例が,充実性腫瘤像では21%に対し,乳腺内低エコー域では44%を占めた.核グレードとKi67に注目すると,充実性腫瘤像を示す病変にlow gradeの症例が多く,乳腺内低エコー域を示す病変にnon-low gradeの病変が多く認められた.