日本臨床外科学会雑誌
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症例
乳房腫瘤を契機に診断したメトトレキサート関連リンパ増殖性疾患の1例
三宅 佳乃子青松 幸雄中川 正福本 晃久小川 護仁堤 雅弘細井 孝純
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2019 年 80 巻 11 号 p. 1965-1970

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抄録

メトトレキサート関連リンパ増殖性疾患(methotrexate-associated lymphoproliferative disorders:MTX-LPD)は,MTX投与中の患者に発生するリンパ増殖性疾患である.MTX-LPDにおける悪性リンパ腫の節外病変が乳腺に発症することは極めてまれである.

症例は77歳,女性.左乳房・左腋窩のしこりを主訴に当科を受診した.関節リウマチのため,17年前からMTXを内服していた.乳房腫瘤の針生検で悪性リンパ腫と診断された.PET-CTでは左乳腺・左腋窩リンパ節の他,全身に複数箇所の集積を認めた.MTX長期内服中であることからMTX-LPDと診断した.初期治療としてMTXを2カ月間休薬したが腫瘍縮小効果を認めなかった.次に化学療法を施行し完全寛解を得た.

われわれは,節外病変が乳腺に発症したMTX-LPDの1例を経験したので報告する.

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