日本臨床外科学会雑誌
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臨床経験
呼吸器外科領域におけるスキンシーラントの使用経験
上村 豪青木 雅也大塚 綱志柳 正和佐藤 雅美
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2019 年 80 巻 12 号 p. 2125-2131

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抄録

呼吸器外科領域で手術部位感染:surgical site infection(SSI)は重篤な合併症の一つである.スキンシーラントは皮膚用微生物密封材で,消毒後も残存した皮膚菌叢を物理的に封じ込め,菌の移動と発現を阻止し手術部位感染を防ぐ効果がある.既に心臓血管外科などの他領域では有効性が確認されているが,呼吸器外科領域においては不明である.われわれは前期(2012年9月から2013年3月)に標準的消毒方法で開胸手術146例(SSI発症リスク症例:107例)を行い,手術部位感染を7例発症した.そこで,後期(2013年4月から2013年9月)の開胸手術120例からSSI発症リスク群30例を選定しスキンシーラントを使用した.その30例は107例と同様にSSI発症高リスク症例であったが,SSI発症を認めなかった.スキンシーラントは呼吸器外科領域においてもSSI発症を減少させる可能性が示唆された.

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