2019 年 80 巻 12 号 p. 2207-2212
78歳,男性.意識障害のため救急搬送され,精査加療目的に入院となった.腹部CTおよび小腸内視鏡検査によって小腸腫瘍と診断し,腹腔鏡下小腸部分切除術を施行した.腫瘍は95×50×35mmの充実性腫瘤で,c-kit・CD34・DOG1・S-100・desmin・calponinが陰性,α-SMAが部分的陽性,Ki-67は80%であり,分化の低い平滑筋肉腫の診断となった.術後約50日で再発の診断となり再度腫瘍切除を施行したが,初回手術後約3カ月で腹壁再発をきたし,約4カ月で現病死した.消化管間葉系腫瘍の診断基準の確立により,消化管平滑筋肉腫の診断がつく症例は比較的稀となった.Ki-67が高値であり,小腸平滑筋肉腫と診断され非常に進行の早い症例を経験したため報告する.