日本臨床外科学会雑誌
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症例
オープンステントグラフトを延長して手術した多発胸部大動脈瘤の2例
三島 秀樹松永 裕樹石川 進
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2019 年 80 巻 4 号 p. 694-699

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抄録

オープンステントグラフトを延長して手術を行った多発胸部大動脈瘤の2例を報告する.症例1は67歳,女性.CTでは大動脈弓部から外側にかけて73mmの嚢状瘤と横隔膜レベルの下行大動脈に前方へ突出する71mmの大動脈瘤を認めた.胸痛があり,切迫破裂として準緊急で手術を行った.症例2は82歳,男性.B型解離保存的治療後,腹部大動脈瘤Y型人工血管置換術後で,経過観察CTにて遠位弓部大動脈瘤および胸腹部下行大動脈瘤が拡大傾向となった.2例とも瘤が弓部分枝付近まで進展していたため,ステントグラフト手術は不適と考えられた.症例1は胸骨正中切開,症例2は左前側方開胸でアプローチした.いずれの症例も近位側を人工血管置換し,遠位側にはオープンステントグラフトを留置して一期的に治療した.本法は多発胸部大動脈に対する選択肢の一つと考えられる.

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© 2019 日本臨床外科学会
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