日本臨床外科学会雑誌
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症例
術前biweekly-DCF療法が奏効した食道胃接合部腺癌の1例
末次 智成田中 善宏坂野 慎哉今井 健晴山口 和也吉田 和弘
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2019 年 80 巻 4 号 p. 707-713

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抄録

症例は70歳,女性.胸のつかえ感を主訴に近医を受診し,食道胃接合部腺癌を指摘され当科紹介受診となる.初診時診断:GE 2型 cT3(SS),N0,M0 : cStage IIにて食道癌に準じて術前化学療法としてbiweekly-DCF療法を2コース施行した.著明な腫瘍縮小を得て術前診断:GE 0-IIc型 ycT1b,N0,M0 : ycStage Iにて初診から3カ月で腹腔鏡下下部食道胃全摘術,D2郭清,下縦隔リンパ節郭清,Roux-en Y再建を施行された.手術時間は388分,出血量は160gであった.術後15日で合併症なく退院した.病理結果は組織学的完全奏効であった.

腺癌を対象としたDCFレジメンでのpCR例の報告はまれであり,さらに腫瘍縮小により腹腔鏡下での下部食道胃全摘術が可能となりR0切除された症例報告はないため,文献的考察を加えて報告する.

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© 2019 日本臨床外科学会
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