日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
腹腔鏡下修復術を行った外鼠径ヘルニア併存Spigelianヘルニアの1例
木谷 嘉孝大倉 遊田中 毅上野 正紀宇田川 晴司
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 80 巻 4 号 p. 814-817

詳細
抄録

症例は56歳,男性.右側腹部の膨隆を主訴に来院し,右Spigelianヘルニアの診断にて手術の方針となった.腹腔内到達法(transabdominal preperitoneal repair;TAPP法)にて腹腔内を観察すると,右Spigelianヘルニアに加え,両側外鼠径ヘルニアの併存を認めた.トリミングしたメッシュと通常のメッシュを組み合わせ,右Spigelianヘルニアと右外鼠径ヘルニアの修復を同時に行い,左側は通常通り修復を行った.腹腔鏡では,術前診断し得ない他のヘルニアの併存を確認でき,ヘルニア門の大きさを正確に把握することに関しても有用であった.

著者関連情報
© 2019 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top