2019 年 80 巻 5 号 p. 883-886
von Recklinghausen病(vR病)は,カフェ・オ・レ斑,神経線維腫を主徴とする.神経原性の非上皮性の悪性腫瘍が比較的高頻度に発生することが知られているが,上皮性腫瘍の合併は少ないとされている.今回われわれは,胃癌を合併したvR病の1例を経験したので報告する.症例は71歳,女性.幼少期より皮膚色素斑を認めた.20歳台から皮膚神経線維腫を認めた.貧血精査の上部消化管内視鏡で胃前庭部後壁に1型腫瘍を指摘された.内視鏡的粘膜下層剥離術を施行され,病理にて中分化管状腺癌を認めた.壁深達度が粘膜下層で,リンパ管侵襲陽性,静脈侵襲陽性,垂直断端陽性だったため,幽門側胃切除術を施行した.