日本臨床外科学会雑誌
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症例
用手補助腹腔鏡下結腸切除術を施行した慢性特発性大腸偽性腸閉塞症の1例
垣生 恭佑赤本 伸太郎小西 祐輔福原 哲治小林 一泰中川 和彦
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2019 年 80 巻 5 号 p. 933-937

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抄録

症例は76歳,女性.2年前よりイレウスのため,近医で2度入院保存的加療されていた.1年前より毎日減圧が必要な状況となり,家人が毎日カテーテルで経肛門的にガス抜きをしていた.2週間前より腹部膨満と食欲不振が増悪し,ガス抜きでも腹部膨満が改善しなくなり,発熱も出現し,当院に緊急入院となった.CTで横行結腸右側から直腸に限局した腸管の著明な拡張を認めたが,閉塞起点は認められなかった.計4回内視鏡的に減圧処置を行うも,いずれも1日程度で腹部膨満の増悪を認め,手術の方針とした.慢性特発性大腸限局型偽性腸閉塞症(CICP)と診断し,用手補助腹腔鏡下(HALS)に横行結腸右側からS状結腸までを切除し,横行結腸で単孔式人工肛門造設術を施行した.術後経過は良好で,合併症無く退院した.CICPは稀で,腹腔鏡手術の報告は4例のみであった.腸管が著明に拡大した自験例に対しては,HALSが有用であった.

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© 2019 日本臨床外科学会
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