2019 年 80 巻 8 号 p. 1525-1530
症例は62歳,女性.上腹部痛,黄疸で当科を紹介受診.精査で下部胆管に腫瘤性病変を認めた.ERCPで生検し,Group4,下部胆管癌の診断で膵頭十二指腸切除術を施行.標本では下部胆管に膵臓への浸潤を伴う結節浸潤型の30×20×15mm大の腫瘍を認めた.病理所見ではN/C比の高い異型上皮が充実性胞巣状構造を呈しており,腺管構造は不明瞭であった.免疫染色でchromogranin A・synaptophysin・CD56が陽性,Ki-67免疫染色でMIB1 index 90%以上であり,胆管原発の大細胞神経内分泌癌(large cell neuroendocrine carcinoma;以下LCNECと略記)と診断.術後経過は良好で術後19日目に退院したが,術後3カ月でリンパ節再発し,術後約10カ月で死亡した.胆管原発のLCNECは非常にまれで予後不良であり,文献的考察を加えて報告する.