2019 年 80 巻 9 号 p. 1670-1674
重複腸管に生じた憩室炎の報告は少なく報告する.
症例は62歳の男性.臍周囲痛を主訴に救急外来を受診.白血球増多と腹部CT検査で虫垂様構造物の腫大を認め,虫垂炎あるいは虫垂粘液腫を疑い手術を施行した.術中所見は,回腸腸間膜側に盲端を有する管状の炎症を伴う腸管様腫瘤を認めた.同部が責任病巣と判断し切除した.摘出標本の病理所見は,腸管粘膜および筋層を有していたことから回腸重複症と診断された.また,重複腸管内には憩室が存在し,憩室周囲には炎症性細胞浸潤が認められ,重複腸管に生じた憩室炎と診断した.