日本臨床外科学会雑誌
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症例
腫瘍熱を契機に発見された後腹膜脂肪肉腫再発の1例
郡司 崇裕富田 晃一小澤 陽介千葉 斉一平野 博嗣芹澤 博美河地 茂行
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2020 年 81 巻 2 号 p. 374-380

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抄録

症例は64歳の女性で,22年前に他院で後腹膜脂肪肉腫に対して腫瘍および右腎臓摘出術を施行され,術後10年間再発なく終診となっていた.今回,38℃台の遷延する発熱と炎症反応高値を契機にCTを施行したところ,右後腹膜に8cm大の腫瘤影を認め,後腹膜脂肪肉腫の再発にて当科紹介受診となった.発熱に対する精査を行ったが腫瘍熱以外の原因は否定的で,外科的切除の方針となった.後腹膜腫瘍・結腸右半・肝部分切除術を施行し,摘出検体の病理組織学的検査は脱分化型脂肪肉腫の所見であった.術後発熱・炎症反応は速やかに消失し,術後13日目に退院となった.術後2年の時点で再発は認めていない.後腹膜腫瘍は解剖学的に臨床症状が出現しづらく腫瘍増大による圧迫症状で発見されることが多いが,本症例では腫瘍熱を契機に発見されたため,文献的考察を加えて報告する.

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