日本臨床外科学会雑誌
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症例
術後補助化学療法後2年間無再発生存中の肺原発紡錘細胞癌の1例
柳沼 裕嗣高尾 賢一朗
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キーワード: 紡錘細胞癌, 肺癌, 化学療法
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2020 年 81 巻 3 号 p. 449-454

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抄録

症例は60歳台,男性.重喫煙者ではあるが,既往歴は特になし.約1カ月持続する右背部痛を主訴に近医を受診.胸部X線写真で右上肺野に8cmの腫瘤を認め,当科に紹介受診となった.経皮的針生検にて低分化の非小細胞肺癌と診断された.画像所見でも,リンパ節および遠隔転移は無く根治切除可能と判断された.右上葉切除+胸壁合併切除術を施行,縦隔リンパ節郭清はND2a-2まで行った.術後の病理診断では腫瘍は大型の紡錘細胞より形成され,免疫染色ではCK AE1/3が陽性,TTF1,p63,synaptophysin,chromogranin Aおよび calretinin,D2-40が陰性であった.最終的には紡錘細胞癌,pT4N0M0と診断された.術後はcarboplatin+paclitaxelによる補助化学療法を4コース施行した.術後2年が経過したが,無再発生存中である.紡錘細胞癌の切除例および補助化学療法の報告は少なく,文献的考察とともに報告する.

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