日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
炎症を契機に術後13年目の腹壁転移が診断された子宮類内膜腺癌の1例
冨永 奈沙福岡 伴樹杉原 実岡野 佳奈水野 亮西 鉄生西尾 知子
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 82 巻 6 号 p. 1224-1227

詳細
抄録

症例は79歳,女性.66歳時に子宮類内膜腺癌に対して手術,化学療法を行い,10年間のフォローで再発徴候を認めなかった.術後13年目に腹痛を主訴に近医を受診し,右下腹部腫瘤,炎症反応高値,腫瘍マーカー上昇を指摘され紹介となった.腹壁瘢痕ヘルニアの脇に発赤,圧痛を伴う腫瘤を触れ,CTで腹壁内に炎症所見を伴う75mm大の腫瘤を認めた.抗菌薬投与で腫瘤はやや縮小したが消失には至らなかった,経皮的生検を行うと子宮類内膜腺癌の再発が疑われ,他に転移を認めなかったため切除の方針とした.腹壁内の60mm大の腫瘍を切除し,病理で子宮類内膜腺癌の転移と診断された.子宮類内膜腺癌術後晩期の腹壁転移再発は稀であり,若干の文献的考察を加えて報告する.

著者関連情報
© 2021 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top