日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡下に切除した後腹膜Müller管嚢胞の1例
野口 耕右土師 誠二吉川 徹二亀井 武志
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2021 年 82 巻 8 号 p. 1594-1599

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抄録

症例は44歳,女性.腹痛にて虫垂炎と診断された.

同日の腹部CTにて,下腸間膜静脈の背側,左卵巣動静脈の右縁に位置する径2.5cm大の後腹膜嚢胞を認めた.画像上は,悪性所見は認めなかった.虫垂炎の手術を先行し,術後2カ月目に腹腔鏡での摘出術を施行した.術後の病理検査では後腹膜原発 Müller 管嚢胞と診断された.

Müller管嚢胞は,Müller管由来の上皮に覆われた嚢胞で,男性骨盤内に好発し,剖検例では1%弱に発見されるが,女性では極めて稀である.

大多数が良性であるが稀に悪性化の報告もあるため,一括切除を考慮すべきと思われた.

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