2022 年 83 巻 4 号 p. 691-696
症例は20歳,男性.右側腹部痛を主訴に当院救急外来を受診,急性虫垂炎の診断で外科紹介となった.腹部造影CTで,右側腹部に小腸の浮腫と同部から臍に向かう盲端の管腔状構造物を認めた.上行結腸から回盲部は正中に位置し,結腸の右側に小腸が位置していた.以上より,腸回転異常症を伴ったMeckel憩室炎と診断し,緊急手術を施行した.回腸末端から65cmにMeckel憩室を認め,小腸部分切除と予防的虫垂切除を施行した.病理組織学的検査では,憩室部に炎症性変化とともに胃底腺型胃粘膜と異所性膵を認めた.腸回転異常症とMeckel憩室炎の合併は稀であるが,MDCTが術前診断に有用であった1例を経験したので,文献的考察を加え報告する.