日本臨床外科学会雑誌
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症例
人工血管感染に起因した感染性冠動脈瘤の1例
三里 卓也林 太郎
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2022 年 83 巻 7 号 p. 1234-1238

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抄録

76歳,男性.2014年,他院にて腹部大動脈瘤破裂に対し人工血管置換術および右大腿動脈-左大腿動脈バイパス術を施行された.2015年から右鼠径部人工血管露頭,2017年になり高熱・腰痛を認め,かかりつけ医を受診,人工血管感染に起因する敗血症および化膿性脊椎炎の診断にて他院に入院した.抗菌薬治療の後,リハビリ転院を経て全身状態悪化のため当院に転送となった.入院後感染人工血管抜去,腸腰筋ドレナージを施行.抗菌薬投与を継続していたが術後2週間目に発熱,CTにて右室前面に最大径55mmの内部に造影剤の流入を認める陰影を指摘され,感染性冠動脈瘤の診断となり緊急手術を施行.右室前面に右冠動脈からの仮性瘤を認めたため感染瘤切除,右冠動脈破綻部縫合閉鎖,大伏在静脈を使用した右冠動脈末梢へのバイパス手術を施行,術後感染再燃無くリハビリ転院に至った.感染性冠動脈瘤は稀な疾患であり,わずかな報告があるのみである.今回,手術加療により良好な結果を得られたため,文献的考察を加え報告する.

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