日本臨床外科学会雑誌
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症例
胃癌に対するロボット支援下胃切除後の難治性乳糜腹水の2例
福井 康裕久保 尚士櫻井 克宣黒田 顕慈長谷川 毅前田 清
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キーワード: 胃癌, 乳糜瘻, リンパ管造影
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2022 年 83 巻 7 号 p. 1266-1272

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抄録

症例1は70歳,女性.胃体上部前壁の1型進行胃癌にロボット支援下噴門側胃切除術を行った(tub2,pT3,pN2,cM0,pStage IIIA).術後6日目に縫合不全に対し開腹ドレナージ術を行った.経腸栄養開始後にドレーン排液が乳糜様となり,リンパ漏と診断した.保存的加療で改善なく,鼠径部からリピオドールリンパ管造影を行うとリンパ漏は減少した.症例2は40歳,女性.胃体下部大彎の0-IIc病変にロボット支援下幽門側胃切除術を行った(por2,pT1b2,pN0,cM0,pStage IA).術17日目に軽快退院後,外来受診した際,腹部膨満症状があり,腹水ドレナージを行うと乳糜腹水であった.保存的加療および二度のリンパ管造影で改善なく,初回手術後44日目に開腹リンパ管結紮術を行った.術後,乳糜腹水は軽快した.胃切除後の乳糜腹水に対し,確立された治療法はないが,侵襲の少ない治療から段階的に行うことで対応可能と考えられた.

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