日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
経過観察中に捻転・梗塞をきたした遊走脾の1例
池添 慧梨香大橋 龍一郎岡田 尚大市原 周治安藤 翠
著者情報
キーワード: 遊走脾, 脾捻転, 脾梗塞
ジャーナル フリー

2022 年 83 巻 7 号 p. 1358-1362

詳細
抄録

症例は81歳,女性.6年前から腹部CTで遊走脾と脾腫を指摘され,血液検査では汎血球減少を認めていたが自覚症状は見られなかったため,経過観察されていた.転倒を機に倦怠感,食欲不振が出現した.腹部造影CTでは,脾動静脈はwhirl signを形成しており,脾臓内部に造影不良域を認めた.遊走脾の捻転と脾梗塞が疑われたため,当院へ紹介となった.紹介時は状態が安定していたため,待機的に開腹脾摘出術が施行された.術前の腹部造影CTでは脾腫は軽度改善し,脾臓梗塞部は被膜のみが造影されcapsular rim signを呈していた.術後は経過良好で,術後8日目に退院した.脾捻転の手術例は稀であり,文献的考察を加えて報告する.

著者関連情報
© 2022 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top