日本臨床外科学会雑誌
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症例
Nivolumab投与1年中断後に根治切除可能であった切除不能進行胃癌の1例
植松 陽介清水 芳政小金澤 樹立川 伸雄小林 昭彦捨田利 外茂夫
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2022 年 83 巻 8 号 p. 1451-1457

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抄録

症例は66歳,男性.切除不能進行胃癌(cT4bN3M1,cStage IVB)に対して,一次治療 S-1+oxaliplatin(SOX)療法を12コース,二次治療paclitaxel+ramucirumab(PTX+RAM)療法を5コース施行した後に,Grade3の末梢神経障害をきたしたため,三次治療 nivolumab療法に変更し,16コース施行した.全経過で原発巣は著明に縮小し,肝転移や腹膜播種の所見が消失したため,PRの判定とした.しかし,PSの低下をきたし,治療を中断した.Nivolumab療法中断後1年が経過し,全身状態が回復したため再評価したところ,PRが維持されていた.審査腹腔鏡を行い,根治切除可能と判断し開腹胃全摘術,脾摘,D2郭清,Roux-en-Y再建を施行した.術後15カ月無再発生存している.

切除不能進行胃癌に対するnivolumabの効果は,治療中断後も長期間持続する可能性があり,PRが得られた後に治療を中断しても,根治切除の機会を逃さないように経過観察することが重要である.

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