日本臨床外科学会雑誌
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症例
原発性十二指腸癌術後骨髄癌腫症の1例
西上 耕平福永 亮朗市村 龍之助真名瀬 博人
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2024 年 85 巻 3 号 p. 385-389

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抄録

症例は73歳,女性.上腹部痛を主訴に近医を受診.上部消化管内視鏡検査にて十二指腸2nd portionに半周性の2型病変を認め,生検の結果,印環細胞癌との診断であり当院を紹介受診.全身精査の結果,手術適応と判断され,亜全胃温存膵頭十二指腸切除術を施行した(術後病理検査にて印環細胞癌>粘液癌>低分化型腺癌を認めた).術後半年のフォローCTでは,再発所見は認められなかったが,術後7カ月目頃から食欲不振,頸部・背部・腰部・大腿部痛が出現するようになり,当科外来を受診.血液検査にてLDH 2,350U/Lと異常高値を認め,骨髄穿刺生検を施行したところ低分化型腺癌を主体とする癌細胞の増殖を認め,十二指腸癌による骨髄癌腫症と診断された.このため,mFOLFOX6療法を行ったところ奏効し一時的にADLの改善を認めたが,その後腫瘍が再増悪し永眠した.十二指腸癌の骨髄癌腫症は極めて稀な病態であり,文献的考察を加え報告する.

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