2024 年 85 巻 3 号 p. 390-393
症例は67歳,男性.胆嚢癌にて拡大右肝切除術+肝外胆管切除術を行い,胆管空腸吻合を結腸後のRoux-en-Y再建にて行った.術後8カ月目に腹痛・嘔吐・食欲低下を認め,入院.CTにて小腸の捻じれによる不全イレウスを疑い,手術となった.開腹すると,腸管の癒着はほとんど認めず,挙上空腸間膜と結腸間膜の間隙(Petersen's defect)をヘルニア門として,Y脚吻合部以降の小腸のほとんどが,ヘルニア門をくぐっている状態であった.小腸の明らかな血流障害や閉塞は認めなかったが,小腸の捻じれにより内容物が流れづらい状態になっていた.ヘルニア門から小腸を引き出し,ヘルニア門を縫合閉鎖し,手術を終了した.胆道系手術時のRoux-en-Y再建後の内ヘルニアに関する報告は少なく,今回,文献的考察を含めて報告する.