日本臨床外科学会雑誌
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症例
肝鎌状間膜に異時性・孤立性に再発した肝細胞癌の1例
松田 正太郎北村 好史石川 達基鳥口 寛瓜生原 健嗣貝原 聡原 重雄
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2024 年 85 巻 5 号 p. 654-658

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抄録

肝細胞癌の転移様式として肝円索を含む肝鎌状間膜に浸潤・転移することは非常に稀であり,また異時性・孤立性に再発した報告はわれわれの知る限り存在しない.同病態に対して,腹腔鏡下肝鎌状間膜切除にて無再発の経過を辿っている症例を経験したので報告する.症例は68歳,女性.慢性C型肝炎・肝硬変(Child-Pugh A)・食道静脈瘤が背景にある肝細胞癌cT4N0M0,cStage IV A期に対して,62歳時より複数回の塞栓療法を施行された.その後肝外再発をきたし,精査にて肝鎌状間膜内の単発再発と診断された.手術にて同間膜を切除し,病理検査にて肝細胞癌の再発と確定診断に至った.術後2年が経過したが,明らかな再発は認めていない.肝細胞癌が同間膜に異時性・孤立性に再発をきたした非常に稀な病態であると考えられ,文献的考察を加えて報告する.

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