日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
EBV関連多発小腸平滑筋肉腫の1例
知念 徹金城 達也宮城 良浩島袋 鮎美和田 直樹高槻 光寿
著者情報
ジャーナル フリー

2024 年 85 巻 9 号 p. 1243-1247

詳細
抄録

60歳,女性.全身性強皮症,顕微鏡的多発血管炎のため,当院腎臓内科に通院中であった.黒色便を認めるようになったため消化管内視鏡検査を施行したが,異常所見は認めなかった.小腸カプセル内視鏡検査では回腸に潰瘍を伴う粘膜下腫瘍およびその近傍にも粘膜下腫瘍を認めた.また,高度貧血(Hb 4.1g/dL)を伴っていたため,出血コントロール目的に当科に紹介となった.術中所見ではBauhin弁から30cmおよび100cmに粘膜下腫瘍を認めた.また,術中内視鏡検査では両病変以外に異常所見を認めなかった.両病変を含むように小腸部分切除を施行した.腫瘍は両病変とも白色調,充実性腫瘤であり,病理組織学検査では紡錘形の腫瘍細胞が束状から索状配列を呈し,Epstein-Barr virus-encoded RNA in situ hybridization(以下,EBER-ISH)陽性であったため,Epstein-Barr virus(以下,EBV)関連小腸平滑筋肉腫の診断であった.EBV関連小腸平滑筋肉腫の報告例は本邦初である.

著者関連情報
© 2024 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top