2025 年 86 巻 10 号 p. 1395-1398
症例は45歳,女性.6日前から増悪する右側腹部痛を主訴に前医を受診した.腹部単純CTを施行し腹膜垂炎が疑われ,当院に紹介受診となった.体温は37.1度で,右側腹部に圧痛と反跳痛を認め,血液検査ではWBC:7,400/μl,CRP:9.85mg/dlであった.腹部造影CTでは,上行結腸の腹側に大網と思われる脂肪織の濃度上昇を認め,中心部に渦巻き状の高吸収域を認めた.以上から,大網捻転症と診断し,腹腔鏡下大網切除術を施行した.大網捻転症をきたす器質的疾患を認めず,特発性大網捻転症と診断した.今回,腹部CTで術前診断し腹腔鏡下手術を施行した特発性大網捻転症の1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.