2025 年 86 巻 3 号 p. 356-360
HER2陽性乳癌に対する術前化学療法におけるペルツズマブの併用は,NeoSphere試験で病理学的完全奏効(pCR)率の改善を認めたことから,2018年10月に本邦でも承認された.今回,当院にて2012年以降に術前化学療法を施行したHER2陽性乳癌44例を対象に,ペルツズマブ併用の治療効果および安全性について検討を行った.結果は,pCR率がペルツズマブ併用なしで25.0%,ペルツズマブ併用ありで55.0%となり,ペルツズマブの上乗せ効果が示された(p=0.028).ペルツズマブ併用例における副作用の多くはGrade 2以下であり,忍容性は良好だった.HER2陽性乳癌に対するペルツズマブ併用術前化学療法は有用で,安全に施行できるものと考えられた.