2025 年 86 巻 4 号 p. 500-505
症例は27歳,女性.職場健診の胸部X線にて異常を指摘された.胸部造影CTおよびMRIにて右中葉気管支に連続する24mm大の単房性囊胞病変を認め,気管支原性囊胞と診断した.半年後の胸部CTにて病変の増大を認め,今後の囊胞内感染症および悪性疾患合併の可能性を考慮し,胸腔鏡下右中葉切除術を施行した.術中の迅速病理検査により,囊胞内に6mm大の小結節が認められ粘表皮癌と診断されたため,縦隔リンパ節郭清を追加した.最終病理診断は,肺内気管支原性囊胞内に発生した粘表皮癌,pT1cN0M0,pStage IA3であった.術後3年経過した現在,明らかな再発所見は認めていない.