2025 年 86 巻 6 号 p. 769-773
症例1は63歳,男性.7年前から憩室炎を繰り返していた.腸閉塞にて入院し,CTにてS状結腸に憩室と壁肥厚を認め,口側結腸が拡張していた.注腸にてS状結腸憩室炎による結腸狭窄と結腸小腸瘻を認めたため,S状結腸切除術および回腸部分切除術を行った.症例2は40歳,男性.10年前から繰り返す憩室炎の増悪で受診し,CTにてS状結腸に憩室と壁肥厚を認め,回腸との瘻孔形成を疑った.注腸で瘻孔は確認できなかったが,S状結腸切除術および回腸部分切除術を行い,切除標本にて瘻孔を確認した.大腸憩室炎に起因する結腸小腸瘻は比較的稀であるが,結腸小腸瘻は結腸膀胱瘻との併発が多く,自験2例では膀胱との瘻孔形成は認めなかったが,いずれもS状結腸が小腸瘻の近傍で膀胱とも癒着していた.結腸膀胱瘻の診療時には結腸小腸瘻併存の可能性も念頭に置く必要がある.