2026 年 87 巻 1 号 p. 40-45
結腸脾彎曲部軸捻は稀な疾患であり,結腸の固定不全を有していることがある.今回われわれは,S状結腸軸捻術後に結腸脾彎曲部軸捻を発症した1例を経験したので報告する.症例は87歳,男性.2年前にS状結腸軸捻に対し,S状結腸切除術を施行.今回腹部膨満を主訴に来院し,CTで結腸脾彎曲部軸捻と診断した.同日内視鏡的整復を施行し,1カ月後に待機的手術の方針とした.結腸脾彎曲部を含む余剰結腸を切除し,機能的端々吻合で再建を行った.全結腸を検索したところ,盲腸から上行結腸の固定不全も認めたため,後腹膜との腸管固定術を併施した.術後経過は良好であった.結腸脾彎曲部軸捻は稀であるが,結腸固定不全を有する可能性がある.結腸軸捻手術時には全結腸を検索し,必要に応じて腸管固定術を併施することが有用であると考える.