日本臨床外科学会雑誌
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症例
Pembrolizumabによる術前化学療法中にirAE腎障害を発症した乳癌の1例
川島 賢人古田 美保會津 恵司鈴木 和志川島 綾菜渡邊 真哉
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2026 年 87 巻 2 号 p. 182-189

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抄録

症例は63歳,女性.CTにて偶発的に右乳腺結節を指摘された.精査にてトリプルネガティブ乳癌(cT2N1M0,cStage IIB)と診断し,KEYNOTE-522試験に準じてpembrolizumabを含む術前化学療法を開始した.後半1サイクル終了後にGrade 4の腎障害を発症し,腎生検にて尿細管間質性腎炎と診断,免疫チェックポイント阻害薬による免疫関連有害事象(irAE)と判断した.ステロイド治療により腎機能は改善したが,術前化学療法は中止とし手術を施行した.術後補助療法は行わずステロイド投与を継続していたが,ステロイド性骨粗鬆症による仙骨骨折を併発し治療を要した.irAE腎障害は重篤化し得るため早期診断と適切な治療介入が必要であり,さらに,ステロイド治療による副作用管理も含めた包括的対応が重要である.乳癌患者におけるirAE腎障害の本邦報告例はこれまでになく,文献的考察を加え報告する.

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