2026 年 87 巻 3 号 p. 302-307
非浸潤性小葉腫瘍に分類される,非浸潤性小葉癌(lobular carcinoma in situ;LCIS)は,臨床的には経過観察の対象となる.しかし,その亜型である多形型LCIS(pleomorphic LCIS;PLCIS)は浸潤癌や非浸潤性乳管癌(ductal carcinoma in situ;DCIS)を伴う頻度が高く,外科的切除が推奨される.今回,術前針生検にて両側乳房にPLCISを認めた症例を経験した.右乳房に対する手術検体では浸潤性小葉癌(invasive lobular carcinoma;ILC)を認めた.以上より,PLCISの診断と治療方針について文献的考察を加えて報告する.