全日本鍼灸学会雑誌
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臨床情報部安全性委員会ワークショップ
鍼灸安全対策ガイドライン2025年版 (改訂第2版) の主な改訂のポイント
菅原 正秋山﨑 寿也
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2025 年 75 巻 4 号 p. 416-421

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抄録

鍼灸安全対策ガイドライン2020年版 (以下、 2020年版) が公開されてから5年が経過した。 ガイドラインの5年ごとの改訂は当初からの計画であり、 2024年より改訂原案 (以下、 ドラフト案) の作成に着手した。 改訂作業は安全性委員会内にワーキンググループを編成して進められた。  ワーキンググループでは、 5年間で新たに追加された国内外の有害事象報告を調査し、 新たに追加あるいは修正すべき内容を検討した。 ドラフト案は、 2025年3~4月にかけて学会ホームページ上で公開し、 パブリックコメントを募集した。 寄せられたコメントを参考として、 最終的に鍼灸安全対策ガイドライン2025年版〈改訂第2版〉 (以下、 2025年版) を完成させた。 主な改訂のポイントは以下の通りである。 「Ⅱ. 安全対策の一般的要求事項と注意事項」 においては、 顔面部への灸施術について、 問題点を整理し、 「直接灸 (有痕灸)」 という記載を削除し、 表記を改めた。 「Ⅳ. 有害事象防止対策」 においては、 気胸 (血気胸を含む) を臓器および神経損傷から独立した項目とし、 注意喚起をおこなった。 また、 副作用 (有害反応) の抜鍼困難の項目では、 折鍼防止の観点から、 刺鍼中に行ってはならない行為を注意事項として追加した。 「Ⅴ. 関連療法の安全対策」 においては、 低周波鍼通電療法の項目の全面的な見直しを行った。 2020年版では、 低周波鍼通電療法の定義が明確でなかったため、 これを明確にした。 また、 施術にあたっては、 医療機器の添付文書等を確認した上で、 これに従い施術するよう提言した。  本ワークショップでは、 ドラフト案に対して寄せられたパブリックコメントに触れつつ、 2025年版の主な改訂のポイントについて解説した。

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