全日本鍼灸学会雑誌
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鍼刺の心電図R-R間隔とその変動係数に及ぼす影響
曽 炳文吉田 剛典石川 亨鈴木 洋松本 克彦
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1983 年 33 巻 1 号 p. 18-24

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抄録

兵庫県立東洋医学研究所針灸治療受診者59例において, 心電図R-R間隔およびその変動係数 (CV) を測定し, 15例にCV低値がみられた。そのうち, 10例に治療経過中のR-R間隔およびCVの変動を検討したところ, CV低値の4例において治療によるCVの改善がみられた。さらに正常人9例において足三里, 〓門, 太衝にそれぞれ針刺激をしたところ, R-R間隔は3穴とも延長した。一方, CVは一部上昇するものがみられたが, 対象により, 一定の傾向は認めなかった。これらの事実から, 針灸治療受診者の多くは迷走神経障害を合併し, 針灸治療により改善する可能性を示唆する。しかし, 針灸の自律神経に及ぼす影響は交感神経, 副交感神経のいずれにも作用するものであり, 交感神経機能の検索が今後の課題である。

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