抄録
複雑な関節疾患である膝疾患 (Knee Dysfunction) に対する鍼, Mobilization の効果を Weight Balance Analyzer (以下WBAと略す) を用いて kinematic 側面より計測した。方法は治療前・後における主観的改善度の問診及びWBAを用いての主要因子の変化の比較検討であった。結果は主観的改善度・客観的改善度とも有意に改善した(P<0.005)。治療別では鍼が pain (疼痛・圧痛) に有効であり, Mobilization は stiff (柔軟性・可動性) に優れていた。総合的には両者併用群が最も優れていた。関節症のリハビリテーションは随意的筋力増強訓練と同時に反射性運動を促進する必要があると思われた。