抄録
われわれは, 疼痛性疾患に対するレーザー治療の効果について報告してきたが, 今回は第3報として, 難治性のヘルペス後神経痛 (PHN) について検討を加えた。大阪医大麻酔科ペインクリニックを訪れたPHNは昭和61年と62年で計293名であった。われわれの科ではPHNの治療は神経ブロックを優先して行っているが, 発病来1年以上経過し難治性となったPHN 36例に対して, レーザー治療を行った結果, かなりの症例で痛みが軽減することを認めた。難治性のPHNに対しても, あきらめることなく, レーザー治療などあらゆる方法を駆使し, 治療を続けることが必要であろう。