日本臨床麻酔学会誌
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症例報告
BISを後頭部導出して管理したAwake Craniotomyの2症例
白石 としえ相良 武士内野 博之石井 脩夫
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キーワード: BIS, 後頭部導出, Awake Craniotomy
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2005 年 25 巻 1 号 p. 13-17

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抄録

  BIS (Bispectral Index) モニタリングにおいて, 脳波の導出部位は前頭部を前提としている. しかし前頭部が術野となる脳外科手術において, 手術そのものがBISセンサーの貼付を妨げ, BIS導出が困難な症例がある. われわれはすでに後頭部BIS導出の有用性を報告してきたが, 今回はその結果に基づいてAwake Craniotomyを施行した代表的な2症例を提示し, その有用性を検討した. 今回の2症例ではBISの導出も良好であり, 臨床的に許容できる値を示し前頭部の代用として活用できる可能性が示唆された. Awake Craniotomyにおいて, 術中意識レベルの評価や調節を行う場合, 後頭部導出のBIS値を参考にすることは前頭部導出のBIS値を推測するうえで有用な方法と思われた.

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© 2005 日本臨床麻酔学会
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