日本臨床麻酔学会誌
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フェンタニルパッチが有用であった急性帯状疱疹痛の1例
重臣 宗伯佐藤 ワカナ柴田 繁啓安達 健
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2011 年 31 巻 7 号 p. 1003-1007

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抄録
  症例は73歳男性.慢性閉塞性肺疾患で呼吸器内科入院中に右下肢L4を中心にL3からS2の領域にまで及ぶ帯状疱疹を発症した.NSAIDsではコントロールできない急性帯状疱疹痛に対しリン酸コデイン1回30mgを1日6回の定期投与で開始した.初回服用後から疼痛は劇的に改善されたが,13日目に神経障害性疼痛への移行を疑わせる激しい電撃痛が出現した.リン酸コデイン1日180mgからフェンタニルパッチ2.1mgへのオピオイドローテーションを行うことによって再度良好な疼痛コントロールを得ることができ,パッチ開始から2週後にはオピオイドから問題なく離脱することができた.
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© 2011 日本臨床麻酔学会
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