日本臨床麻酔学会誌
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周術期の危険な不整脈診断のポイントと抗不整脈薬の上手な使い方 (第1回)
麻酔薬・麻酔法と不整脈
川崎 孝一
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2012 年 32 巻 3 号 p. 438-447

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抄録
  麻酔・手術に関連した不整脈の発生率は非常に高く,60%以上の患者で手術中になんらかの不整脈を認めるといわれている.手術中の不整脈の原因は多岐にわたり,麻酔薬もその原因となりえる.特に揮発性麻酔薬はこれまでの研究で不整脈との関連性が明らかにされており,ハロタン麻酔時のアドレナリン誘発性不整脈はよく知られている.一般的に麻酔薬が単独で不整脈を誘発することはほとんどないと考えられるが,多くの麻酔薬は直接的あるいは間接的に心臓の刺激伝導系に作用を及ぼすことから,房室伝導を障害する他の因子が存在する場合には催不整脈性が高まることが示唆される.一方,麻酔薬は抗不整脈作用も有しており,術中に発生する不整脈に対しては麻酔薬との相互作用を十分に考慮して対応することが重要である.
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© 2012 日本臨床麻酔学会
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