日本臨床麻酔学会誌
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日本臨床麻酔学会第33回大会 専門医が伝えるプロの技 ─人工呼吸管理─
人工呼吸のウィーニング─スムーズで安全な呼吸管理をめざして─
大塚 将秀
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2015 年 35 巻 1 号 p. 106-111

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抄録

  人工呼吸を必要とする病態には,呼吸中枢障害・換気メカニクス障害・酸素化障害・上気道障害がある.呼吸中枢障害の場合は調節換気を必要とし,酸素化障害には高い呼気終末陽圧が有効である.換気メカニクス障害の場合は,プレッシャーサポートを中心とした自発呼吸温存モードが適応である.補助は必要最低限に設定し,サポート圧を高い圧からゆっくり下げる必要はない.必要以上にサポート圧を下げて呼吸筋に負荷をかけてはならない.サポート圧を下げる速度は一般に遅すぎる傾向にある.人工呼吸を必要とする病態が改善したら,人工呼吸を一時中断して離脱の可否を判断する自発呼吸テストが人工呼吸期間の短縮に有用である.

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© 2015 日本臨床麻酔学会
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