抄録
多くの病院で日常的にDNAR指示(=Do Not Attempt Resuscitation)が出されている.しかし,患者の自己決定権の尊重が不十分であったり,また,DNAR指示の解釈が医療者個人個人で異なり,DNAR指示によってCPR以外の生命維持治療も制限されてしまい,実質的な延命治療の差し控え・中止となってしまっている可能性がある.そこで,このようなDNAR指示実践における混乱を改善するために,日本臨床倫理学会はワーキンググループを発足させ,日本中の医療機関で使用可能なDNAR指示の作成指針の雛形を発表した.当指針は【基本姿勢】【書式】【ガイダンス】よりなり,CPR以外の他の医療処置に関する具体的指示も含んだPOLST=Physician Orders for Life Sustaining Treatmentという形式を採用することにし,正式名称は「POLST(DNAR指示を含む)作成指針」とした.