抄録
麻酔科医は手術麻酔を通じて急変対応のためのスキルを数多く経験し,かつ日々維持できる特殊な能力を有している.日本麻酔科学会の提唱するキャリアパスプランでは,麻酔科医は手術麻酔を究めるだけではなく,ペインクリニック・集中治療を加えた3本柱を学び,緩和医療や救急医療なども幅広く経験しつつ自らの専門性を高めることを推奨している.DPC制度に伴う手術依存の医療体制の中,麻酔科医は手術麻酔に忙殺されて関連領域に進出しにくい状況が生まれつつあるが,本稿では,麻酔科医の目指すべき一つの将来像として,関連分野を幅広く横断的に学び急性期に強い新しいジェネラリストとなる道を提案したい.