日本臨床麻酔学会誌
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日本臨床麻酔学会第38回大会 シンポジウム ─術中運動誘発電位モニタリングの標準化に向けて─
大血管手術における運動誘発電位モニタリング
和泉 俊輔
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2019 年 39 巻 7 号 p. 721-729

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抄録

胸部下行大動脈瘤手術,胸腹部大動脈瘤手術において脳脊髄障害はある一定の頻度で発生し,対麻痺は最も重篤な合併症である.運動機能障害が発生する危険性のある手術では術中から運動機能をモニタリングすることで術後の運動機能を温存することが重要である.そのためには運動誘発電位(motor evoked potential:MEP)を安全かつ適切に記録し,その変化を評価できるための麻酔管理が必要になる.MEPの変化があった場合にどのように評価し対応すべきかを示す.大血管手術では体外循環の使用,大動脈遮断や低体温などがありMEPの評価に注意を要する.また脊髄保護戦略の一つである脳脊髄液ドレナージについても概説する.MEPモニタリングや脳脊髄液ドレナージの情報を共有することで,大血管手術における脊髄保護の麻酔管理の一助となり,患者予後の向上に資することを目標とする.

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© 2019 日本臨床麻酔学会
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